2008年2月2日土曜日

小学校実習と中国食品問題

この一週間、中野区のある小学校へ、給食調理実習へ行ってきました(・∀・)。
出食数390、12クラス。8時から切菜、9時調理開始→11時半提供。これを毎日、6人で作ってます。

厨房の機器全てがプロ仕様、給湯器から出るお湯も、キッパリ熱湯w
注意してたけど、すぐそばから冷水も出てるので(構造に問題が)、冷水と間違えて、手に熱湯をかけてしまい、大やけどしました。
特効薬のおかげで、一晩熱にうなされただけで、ほぼ完治しましたが。




ちなみに、火傷の特効薬は「トフメル」ですぜ。三宝製薬。
もんのすごくよく効きます。一家に一缶。おすすめ。


子どもらは本当に給食が大好きで、どのクラスへ行っても、
みんな完食!「学校の野菜大好き」「手作りゼリーが好き」
「バジルパンまた焼いてほしい」など口々に給食愛を伝えてくる。
半人前でありながら、子ども達から見たら「給食の先生」であるワタシは
どのクラスへ行っても、あったかい子どもらの声に迎えられて、
本当に感動しました。

この感動を味わうために、この3ヶ月、つらい修行に耐えたのかもしれない。

ところでね。今週大騒ぎになった「中国食品問題」ですが、
小学校給食の現状について、情報をまとめますと。

○小学校では、基本的に冷凍食品は使いません。
 冷凍庫すらない。餃子にするなら、390食手作りです(こつがあるのだ)。
○素材は95%くらいが国産。ごく一部のフルーツと特殊素材くらいしか
 輸入品の利用は許可されてません。
○加工済み野菜は使用禁止。ゼリーやプリンなどデザートも全部手作りです。
 みじん切りだって角切りだって何だって、全部手包丁で、毎日切ってます。
 パンも、自分とこで焼いてます。うどんは流石に買いますが。

これら食材の管理基準は、実は文科省で決めてます(厚生省でない事に注意)。
だから現場で勝手に判断して、安い食材や加工品を使うってことは出来ない。
今回の問題でも、文科省の対応、すんげー早かった。
メジャーなニュースが出たのが水曜夜だったと思うけど、
木曜昼には全校児童に、上記のような内容のプリントを配って、
地域や親に伝わるよう手配してました。

厳しいコストと時間をクリアしながら、毎日出汁から手作りしてます。
だしのもと、なんて使わないぞ。かつお、こんぶ、とりがら、豚骨、牛骨。
塩だって伯方の塩。砂糖はてんさい糖。

あ、あとね、食器洗剤も合成は使ってない。石けん由来の洗剤で洗ってます。
これが手に優しい上によく汚れが落ちて、泡切れも早いのだ。
学校のも、コレにしてくれないかな…というくらい。
(学校のは、椰子の実洗剤ですが、あまり落ちない上に手荒れする)
洗ったあと4度すすいでる上に煮沸もしてるから、
洗剤が食器に残留してしまうことはないと思うけど、
万一残留しても、毒性の低い洗剤で洗ってるわけです。


食の事件がニュースになることが多い昨今だけど、
幸いなことに、現場に出てるから、最新情報に触れることができる。
これから、なんの調理の仕事につくか、じっくり考えなきゃですが、
食べ物の問題に接していられるようなところで働きたいなあと考えております。

写真は大やけどしたワタシの手、それから特効薬トフメルと、傷当てガーゼ。
火傷したところにトフメルを厚く塗って、その上からガーゼでカバーします。
強度の火傷でひりひり、ちくちく痛かったとしても、塗ったそばからもう痛くない(・∀・) 調理人必携の特効薬です。

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